水道局指定工事店とは?非指定業者との違いやメリット・デメリットを解説

「水道局指定工事店」という言葉を聞くと、「指定されている方が安心」と思う人が多いかもしれません。 ただ実際には、トイレ詰まりや蛇口の水漏れ修理など、ほとんどのトラブルは“非指定業者”でも問題なく対応できます。
ここでは、「水道局指定工事店」とはなにかと、非指定業者との違い、それぞれのメリット・デメリット、どんなときにどちらへ依頼すべきかをわかりやすくご紹介します。
この記事でわかること
- 水道局指定工事店と呼ばれる業者について
- 水道局指定工事店と非指定業者との違い
- 水道局指定工事店のメリット・デメリット
- 水道局指定工事店と非指定業者どちらに依頼すべきか判断の目安
目次
水道局指定工事店とは?

水道局指定工事店とは、水道法に基づいて各自治体の水道局から認可を受けた工事業者を指します。 これは、すべての水道修理業者が自動的にそう名乗れるわけではなく、一定の基準をクリアし、正式に登録された事業者にのみ与えられるものです。
なぜこのような制度があるかというと、水道の配管や設備は、私たちの生活に直結する大切なインフラだからです。 たとえば、配管の取り付けミスや不適切な工事があると、水質が汚染されたり、漏水が起きたりするリスクが発生します。 こうしたトラブルを未然に防ぐため、自治体は工事を任せられる業者を「水道局指定工事店」として事前に審査し、認可しているのです。
つまり、水道局指定工事店とは「配管や水道設備の構造を変えるような工事を、安全かつ正しく行うことができる」と自治体が認めた専門業者という位置づけです。
すべての作業にこの指定が必要なわけではありませんが、大がかりな配管工事を依頼する際には、まずこの指定があるかどうかが判断基準になります。
水道局指定工事店と呼ばれる業者について

「指定工事店」は、水道法第16条の2に基づく制度で、正式名称は「指定給水装置工事事業者」です。
指定を受けるには、国家資格を持つ主任技術者が在籍していることや、必要な設備・工具を所持していること、一定の施工実績があることなどが求められます。
また、2019年以降は5年ごとの更新制となっており、認可された後も継続的な管理体制が維持されているかが確認されます。
指定を受けるのは各自治体単位で、たとえばA市で指定を受けていても、B市では未登録というケースもあります。 そのため、指定業者に依頼する際は「自分の地域の水道局で登録されているかどうか」を確認することも大切です。
水道局指定工事店が行える作業
水道局指定工事店にしか対応できない作業は、「配管や給水装置の構造を変更するような工事」です。
たとえば、新築住宅で水道を引き込む工事、建物の増改築にともなう配管の延長や移設、老朽化した給水管の交換などがこれに該当します。
これらの工事は、施工ミスが水漏れや水質トラブルにつながる恐れがあるため、水道局への工事申請や施工後の検査が必要となるケースも多く、原則として水道局指定工事店にしか任せられません。無資格の業者がこうした作業を行うと、法令違反にあたる可能性があります。
また、こうした工事は一度行うと簡単にはやり直せないため、施工前の計画段階から適切な設計・申請が求められます。水道局指定工事店は、工事の実施だけでなく、事前の図面作成や届出の代行、完了後の立会検査など、行政とのやり取りも一括で対応できる体制を整えているのが一般的です。
一方で、蛇口のパッキン交換やトイレの詰まり除去といった、配管の構造を変えない「軽微な修繕」はこの制度の対象外とされています。つまり、こうした軽作業については、水道局の指定がなくても、一定の技術をもった業者であれば合法的に対応可能です。
それでもなお、水道局指定工事店は、軽微な修理から大規模な配管工事まで幅広く対応できることが多く、「どんなケースでもまず相談できる業者」としての信頼性は高いといえるでしょう。
水道局指定工事店と非指定業者との違い

水まわりのトラブルに直面したとき、頼り先として挙がるのが「水道局指定工事店」か、あるいは「非指定業者」です。ただ、それぞれがどのような立場で、どんな作業に対応できるのかが分かりづらく、どちらに依頼すべきか迷ってしまうこともあるかもしれません。
こちらでは、水道局指定工事店と非指定業者の違いについて解説。比較することで、それぞれの業者に向いているケースが見えてきます。
■水道局指定工事店と非指定業者との違いの一覧表
| 比較項目 | 水道局指定工事店 | 非指定業者 |
| 法的な位置づけ | 自治体が許可した「給水装置工事事業者」 | 許可不要、軽微な修繕に限定 |
| 対応範囲 | 配管の新設・延長・改造など | 詰まり・水漏れ・部品交換など |
| スピード | 工事申請が必要で時間がかかることも | 即日対応が可能なケースが多い |
| 費用感 | 工事内容により高額になりやすい | 比較的リーズナブル |
| 安心感 | 行政の認可による信頼性 | 軽作業中心で依頼しやすい |
水道局非指定業者とは?

非指定業者とは、水道局から「指定給水装置工事事業者」としての認可を受けていない業者を指します。と聞くと、不安に感じるかもしれませんが、実際には法律上、非指定業者でも合法的に行える作業が明確に定められています。
水道法施行規則第13条では、「構造に影響を与えない軽微な変更」については、指定を受けていない業者でも実施して問題ないとされています。たとえば、以下のような作業は非指定業者でも対応可能です。
・トイレの詰まり除去(薬剤・ラバーカップ・ワイヤーなど)
・蛇口やシャワーヘッドの交換
・パッキンやカートリッジの交換
これらはいずれも、配管の位置を変更したり、水道局への申請を必要としない「軽作業」に該当します。そのため、非指定業者に依頼しても法的に問題はなく、日常的な水まわりのトラブルであれば、十分に対応できる範囲といえます。
対応できる作業内容
水道局指定工事店と非指定業者の最も大きな違いは、対応できる作業範囲です。指定工事店は、水道の本管から建物内部までの給水管や排水管に関わる“構造的な変更”を含む工事が可能です。たとえば、新築時の引き込み工事や、配管ルートの変更、老朽化した管の交換などが該当します。
一方で非指定業者が行えるのは、あくまでも構造をいじらない範囲の軽作業です。トイレやキッチンの詰まり除去、水漏れ箇所の部品交換、蛇口の交換などは、非指定業者でも問題なく対応できます。
つまり、配管そのものの延長や改造といった“工事”が必要な場合は指定工事店へ。それ以外の“修理”や“調整”であれば、非指定業者で対応できることがほとんどです。
費用や対応スピード
作業内容だけでなく、費用やスピードの面でも両者には違いがあります。指定工事店が対応する工事は、事前に水道局への申請が必要になるケースがあり、工程管理や検査も含まれることから、費用は比較的高めになりがちです。また、日程の調整や検査のタイミングにより、対応まで数日かかる場合もあります。
それに対して、非指定業者が行う軽作業は、そもそも申請などの手続きを必要としないため、即日の対応が可能なケースが多くなります。費用も部品代と作業費のみで済むことが多く、予算を抑えたい方や、すぐに直したいと考えている方にとっては、非指定業者の方が現実的な選択となることも少なくありません。
安心感と保証
「水道局から指定を受けている」という事実は、それだけで一定の信頼感につながります。指定工事店は、技術や設備、責任体制など、行政の審査を通過した上で登録されているため、書類対応や施工保証の制度が整っている場合も多いです。
一方、非指定業者にも信頼できる業者は多く存在しますが、保証の有無や説明の丁寧さには差があるのも事実です。とはいえ、最近では、軽作業を中心に丁寧な対応と明瞭な料金設定を行っている非指定業者も増えており、必ずしも「非指定=不安」というわけではありません。
大切なのは、“指定かどうか”にとらわれるのではなく、「どんな作業が必要か」「その業者が何をしてくれるか」を冷静に判断することです。
水道局指定工事店のメリット・デメリット

水道局指定工事店には、公的な認可を受けているという明確な強みがあります。
一方で、すべての場面で最適かというとそうではなく、作業内容によっては指定工事店ならではのデメリットも存在するのです。
ここでは、指定工事店に依頼することの良さと、注意しておきたい点をお伝えします。
水道局指定工事店のメリットは?
指定工事店の最大のメリットは、行政から正式な認可を受けている点です。これは単なる肩書きではなく、一定の技術力や設備を持ち、責任体制も整っていると判断された業者だけが取得できるものです。配管の新設や位置の変更といった、住宅の構造そのものに関わる工事では、施工ミスが水漏れや水質トラブルに発展しかねないため、この「認可」は安心材料として大きな意味を持ちます。
また、指定工事店は水道局への申請手続きや、工事後の検査に必要な準備にも慣れているため、正式な工事が必要な場面では一連の流れをまとめて任せられるのも利点です。工事に伴う書類や行政対応がスムーズに進むことは、依頼者にとっても余計な負担を減らすことにつながります。
さらに、施工後の保証体制が整っていることが多い点も魅力です。工事の記録や報告書を残す体制があるため、将来リフォームを行う際や、不具合が起きた場合にも状況を確認しやすいという安心感があります。
水道局指定工事店のデメリットとは?
一方で、指定工事店にはデメリットと感じられる点もあります。そのひとつが、費用が高くなりやすいことです。指定工事店が担当する作業は配管の変更や新設など、いわゆる「工事」と呼ばれる工程が中心で、申請や検査も必要となるため、作業にかかるコストが高くなる傾向があります。軽微な修繕であっても、業者によっては最低料金が設定されているケースもあり、簡単な詰まり解消などには割高に感じる場面もあります。
また、即日対応が難しいこともあります。指定工事店は大規模工事を抱えている場合も多く、スケジュール調整に時間がかかることがあります。水漏れや詰まりなど、急ぎで直したいトラブルの場合、依頼から訪問まで数日待つことになるケースも珍しくありません。
そして、指定工事店でなければならない作業は限定的である点も知っておきたいポイントです。水道法で定められているのは、あくまでも「給水装置工事」、つまり配管の新設・移設・延長といった構造を変える作業に限られます。軽微な修繕であれば指定が不要である以上、「軽作業なら非指定業者のほうが早くて費用も抑えられる」という場面は自然と多くなります。
このように、指定工事店には確かな安心感がある一方で、スピードや費用面では不向きなケースもあります。状況に合わせて使い分けることで、過不足のない選択ができるようになります。
水道局非指定業者のメリット・デメリット

水道局指定工事店ではない業者に依頼することに、不安を感じる方は少なくありません。
ただ実際には、非指定業者だからこそ選ばれているケースも多く、すべての場面で指定工事店が最適というわけではありません。
この項目では、水道局非指定業者に依頼するメリットと、注意しておきたいポイントをご紹介します。
水道局非指定業者のメリット
非指定業者の強みは、まず何といっても対応の早さです。
トイレの詰まりや水漏れなど、今すぐ対処したいトラブルでは、柔軟に動ける業者の方が心強く感じるものです。
非指定業者の多くは軽作業を中心にサービスを展開しており、スケジュールに空きがあれば最短で即日対応してくれることも珍しくありません。
また、費用面でも依頼しやすい傾向があります。
構造を変更するような工事を前提としていないため、事前の申請や現地調査、図面作成といった工程が不要で、作業内容もシンプルです。
作業費+部品代だけで済むケースが多く、見積もり金額が明確でわかりやすいという安心感があります。
さらに、依頼のハードルが低いことも見逃せないポイントです。
「水が止まらない」「詰まって流れない」といった日常の小さなトラブルは、工事というより“修理”や“対応”に近いもの。
こうしたケースでは、構えず気軽に相談できる非指定業者が、実際のニーズに合っていることも少なくありません。
水道局非指定業者を利用するデメリット
一方で、非指定業者を利用する際には、いくつか注意しておきたい点もあります。
第一に、法律上できる作業範囲が限られているということです。
配管を新設したり、位置を動かすような作業は「給水装置工事」にあたるため、水道局の指定を受けた工事店でなければ対応できません。
非指定業者がこの範囲の工事を行ってしまうと、法令違反になる可能性があるため、業者側も対応できないと明言するのが通常です。
また、保証や施工記録の有無にも差が出る場合があります。
指定工事店では、工事後に報告書や申請書類が残ることが一般的ですが、非指定業者の中には、作業記録が簡易だったり、保証対応がオプション扱いだったりすることもあります。
もちろん、すべての非指定業者がそうというわけではありませんが、依頼する前に「どこまで責任を持ってくれるのか」を確認しておくと安心です。
もうひとつの懸念として、「技術力に差があるのでは?」と心配される方もいます。
確かに、指定制度には一定の基準があるため、資格や体制が可視化されているという面での安心感はあります。
ただ、非指定業者の中にも経験豊富で誠実な対応をしているところは多く、実際の技術力やサービス内容は、業者ごとにしっかり確認して判断することが現実的です。
指定を受けていないというだけで一律に評価するのではなく、「どんな作業が必要か」「それに適した業者はどこか」という視点で考えることが大切です。
どちらに依頼すべき?判断の目安

「水道局指定工事店と非指定業者、結局どちらに頼めばいいの?」 そう悩む方も多いかもしれません。 両者にはそれぞれ得意な作業の範囲や、向いているシーンがあります。
ここでは、トラブルや工事の内容に応じた選び方の目安をご紹介します。
トイレ詰まりや水漏れなら非指定業者でOK
まず日常生活の中で多いのが、トイレや排水口の詰まり、水漏れといった緊急トラブルです。
これらは配管の構造を変えるような工事ではなく、ラバーカップやワイヤー、部品交換などで対応できるケースが大半です。
このような軽微な作業であれば、水道局の指定を受けていない業者でも法的に問題なく対応できます。
むしろ、こうしたトラブルではスピードが求められる場面が多く、即日対応や夜間・休日対応に強い非指定業者の方が頼りになることもあります。
詰まりがひどくなる前に対処したい、なるべく費用を抑えたいという方には、非指定業者は現実的で実用的な選択肢といえるでしょう。
リフォームや配管変更は指定工事店に依頼
一方で、配管の位置を変更したり、新たに水道管を引き直したりといった、建物の構造に関わる工事は別です。
これらは「給水装置工事」として水道法の対象になっており、対応できるのは水道局から認可を受けた指定工事店に限られます。
たとえば、洗面所を移動したい、トイレの位置を変えたい、古い給水管を更新したいというような作業は、工事申請や水道局の検査が必要になることもあるため、非指定業者では対応できません。
こうしたケースでは、迷わず指定工事店を選ぶのが安全かつ確実です。
判断に迷ったら
とはいえ、実際に依頼したい内容が「軽作業」なのか「工事」にあたるのか、自分で判断するのは難しいこともあるかと思います。 そのようなときは、まず業者に相談してみるのが一番です。
多くの非指定業者は、問い合わせの段階で「これは対応できる範囲です」「これは指定工事店が必要です」といった判断を丁寧に教えてくれます。
また、非指定業者の中には、必要に応じて指定工事店と連携して対応する体制を整えているところもあります。 最初からすべてを自分で決めようとするよりも、プロの視点を借りながら進めることで、トラブルなくスムーズに解決できる可能性が高まります。
無理に一つの選択肢に絞るのではなく、「何をしたいか」に合わせて柔軟に選ぶことが、納得のいく依頼につながります。
まとめ
「水道局指定工事店」という言葉に、最初は少し身構えてしまった方もいるかもしれません。 ですが、制度としての役割や対応できる工事の範囲を知れば、すべての水まわりのトラブルに必ずしも指定業者が必要というわけではないことが分かってきたのではないでしょうか。配管を新しく引き直すような大規模な工事であれば、指定工事店の出番です。
一方で、トイレの詰まりや蛇口の水漏れといった日常的なトラブルについては、非指定業者でも十分に対応可能であり、法的にも認められています。
それぞれの業者に強みと制限があるからこそ、「どんな作業が必要か?」という視点で判断することが、トラブルを円滑に解決するための一番の近道です。
もし、トイレの詰まりや急な水漏れでお困りでしたら、当社「トイレつまり修理センター」までご相談ください。 経験豊富なスタッフが、お急ぎのトラブルにもスピーディに対応いたします。 お電話一本で現地にお伺いし、症状の確認から修理対応まで丁寧に行いますので、お気軽にお問い合わせください。
※当社は水道局指定工事店ではありませんが、軽作業(詰まり解消・水漏れ修理など)については法令の範囲内で対応しています。

















